アトリエより音声配信

20年のフランス生活の中で感じた数々の驚きと発見。私から見たリアルなフランスをブログでお伝えしていきます。

今私はお客様のジャケットを縫っているのですが、こちらはイタリア、ナポリの生地マーチャント、カチョッポリのウールシルクリネンの生地になります。今日は、ジャケットの見返し部分についてお話をしてみようと思います。今までもマニアックなお話をしてきましたが、今日は特にマニアックです。私は一度目の仮縫いを終えた後に、一度ジャケットをバラバラにしまして真っ平にします。そこでアイロンをし、平面にした後

今、私はPantalon(パンタロン)の生地の裁断をしています。パンツの裁断はジャケットの裁断に比べて簡単でして、失敗する要素もあまりありませんので、布を切りながらお話をしていこうと思います。パンツは基本的に前身頃と後身頃の二面構成になります。ジャケットが前身頃、脇、後身頃と三面構成に対して、パンツは二面となり、よりシンプルな構成になっています。ビスポークで仕立てたパンツは

本日は、KENJIRO SUZUKI で取り扱いしている、オリジナルタイについてお話をしております。ちょうど1週間ほど前にイタリアから新作が入荷しまして、店頭に並べたところになります。基本、ネクタイはイタリア製となります。ミラノの近く、コモ湖周辺にあるファクトリーと、南イタリアのファクトリーと2つのタイメーカーとコラボレーションをして作っています。ミラノの方はデザインが英国より

今日は物作りの話と違い、文房具のお話をしたいと思います。フランスでは、型紙をひく際、ボールペンで線を引くことが一般的です。それはフランスの学校教育の中で、シャーペンよりボールペン文化ということが影響している部分も大きいと思います。日本では型紙をひく際、シャーペンが一般的です。私も高校を卒業し、専門学校に入学したら、0.5の芯ではなく、0.3を使いなさいと言われたんですね。線は細く、美し

今日もアトリエから縫い仕事をしながら収録をしています。前回は『地のし』についてお話をさせて頂きました。今回は、『地のし』の続きとなります。かつては神田須田町に、生地を縮めてくれる『地のし』屋さんがありましたが、現在はもうありません。パターンオーダーの場合はシンプルです。工場では日々日本各地からスーツの注文が入ります。そのため『地のしをする機械』が工場内に設置されているのですね。その機械

今日は生地の『地のし』についてお話をしていきます。生地の『地のし』は、『縮寸(しゅくすん)』ともいいます。フランス語ではDecatir:デキャティールといいます。生地はwool100%のものもあれば、wool, silk and linenのように3種類の素材が混ざっているものもあります。ただ、どんな生地でも基本的に『縮み』は起きるんですね。例えば雨に打たれたりとか、クリー

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