STAND FM アトリエより音声配信。パリのモノづくりについて 2024.05.08 #21 KENJIRO SUZUKI 美しい服を作るための下準備 ここ数回、なんだか難しい話ばかりが続いていますね。音声だけですので、『さっぱりわかんないよ!』と思われる方もいらっしゃるかも知れません。今日は前回の続き、ジャケットのフロント部分の仕立てについて話しています。ジャケットのフロント部分(ボタンがついている端のラインですね)は、非常に大切な部分で、ここは絶対に伸びてはいけない場所になります。ウールやコットン、シルクリネンなど、メンズ
STAND FM アトリエより音声配信。パリのモノづくりについて 2024.05.08 #20 KENJIRO SUZUKI ジャケットの品格を作るのに重要な事② 前回は前見頃の表の生地と見返しのドッキングのお話をさせて頂きました。いままでもマニアックなお話はさせて頂きましたが、前回はとくにマニアックなお話でした。今日はその続きになります。前見頃のジャケットの表情が、生地が重力に対して自然に落ちる雰囲気よりも、さらにパーンと張って見えるには、どのようにしたらいいのか?というお話でした。一般的な芯が入っているジャケットは、前見頃、芯地、見返しと
Uncategorized 2024.05.08 #19 KENJIRO SUZUKI ジャケットの品格を作るのに重要な事① 今私はお客様のジャケットを縫っているのですが、こちらはイタリア、ナポリの生地マーチャント、カチョッポリのウールシルクリネンの生地になります。今日は、ジャケットの見返し部分についてお話をしてみようと思います。今までもマニアックなお話をしてきましたが、今日は特にマニアックです。私は一度目の仮縫いを終えた後に、一度ジャケットをバラバラにしまして真っ平にします。そこでアイロンをし、平面にした後
アトリエより音声配信 2024.03.20 #18 ビスポークで仕立てたパンツは長く履けるのは本当??その理由とは。 今、私はPantalon(パンタロン)の生地の裁断をしています。パンツの裁断はジャケットの裁断に比べて簡単でして、失敗する要素もあまりありませんので、布を切りながらお話をしていこうと思います。パンツは基本的に前身頃と後身頃の二面構成になります。ジャケットが前身頃、脇、後身頃と三面構成に対して、パンツは二面となり、よりシンプルな構成になっています。ビスポークで仕立てたパンツは
アトリエより音声配信 2024.03.19 #17 KENJIRO SUZUKIのオリジナルタイについて 本日は、KENJIRO SUZUKI で取り扱いしている、オリジナルタイについてお話をしております。ちょうど1週間ほど前にイタリアから新作が入荷しまして、店頭に並べたところになります。基本、ネクタイはイタリア製となります。ミラノの近く、コモ湖周辺にあるファクトリーと、南イタリアのファクトリーと2つのタイメーカーとコラボレーションをして作っています。ミラノの方はデザインが英国より
アトリエより音声配信 2024.03.18 #16 KENJIRO SUZUKIの道具達:文房具編 今日は物作りの話と違い、文房具のお話をしたいと思います。フランスでは、型紙をひく際、ボールペンで線を引くことが一般的です。それはフランスの学校教育の中で、シャーペンよりボールペン文化ということが影響している部分も大きいと思います。日本では型紙をひく際、シャーペンが一般的です。私も高校を卒業し、専門学校に入学したら、0.5の芯ではなく、0.3を使いなさいと言われたんですね。線は細く、美し