アトリエより音声配信

#13 『男は寡黙であるべき』は日本だけ!?フランス人にとっての言葉とは??

今、お客様の型紙の修正をしています。
ご注文頂いたお客様の生地を裁断する前に、前回の納品時の修正内容を踏まえて、型紙に反映させる仕事になります。
これをやらないと、前回複数回行った仮縫いの修正が反映されないまま、次回作に入ってしまうことになりますので、絶対にやらなくてはいけない仕事なんですね。

今日お話しする内容は、『男は寡黙であるべき』は日本だけ!?パリのタイユール達が如何におしゃべりをしながら仕事をしているか。そのことについてお話をしていきます。

フランス、イタリアでは男性はとにかくおしゃべり好きです。
女性よりも男性の方がずっとずっと喋っています。

日本ではお喋りしながら仕事をする。というのはマイナスに見られるのでは?と思いますが、フランスでは逆なのですね。
フランスはラテンの国なので、それはつまりコミニケーションの国ともいえます。
『人と人とのコミニケーションを日々作っていく』ということが、日本では考えられないほど、重要なのです。

かつてうちのアトリエにいた日本人のスタッフは、お喋りもせず黙々と縫い仕事をしていました。
日本では『真面目でいい』と思われるかもしれませんが、フランス人の職人からすると、とても『奇妙なこと』に映ります。

それは何故なのでしょう。
その理由は、フランス人にとっての言葉の重要性というところに繋がります。
パリでは、フランス語を話せないということは『人間扱いされない』部分が大きいです。

パリジャンからすると、英語しか話せない観光客や、日本や中国からくるツーリスト達に対しては『ああ、一時的に来てる観光客なんだな』と一目見てわかりますので、優しく受け止めてくれますが、現地で生活している人々に対しては全然違います。

厳しい言い方ですが、フランス語を話せないということは、『人として見られない』もしくは『同情して見られる』ということに繋がるのではと思います。それは、幼少期から『自分の言葉で、自分がどう思っているか、何を考えているか?』を伝える教育背景が大きいと思います。

そう言う意味では、フランスで社員として雇われる。ということは言葉が出来ることは最低条件になるのですね。
起業をする場合はもう絶対条件ですね。通訳を雇って会社を立ち上げる、なんてことは私が知る限りほとんどありません。

今日はフランス人にとっての言葉の重要性、そして日々のコミニュケーションについてお話をしました。
よかったら聞いて見てください。

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